没後40年 鴨居玲展「見えないものを描く」
— 鬼才が描いた人間の内面に迫る
戦後日本画壇の鬼才として知られる画家・鴨居玲(1928-1985)の特別展「没後40年 鴨居玲展『見えないものを描く』」が、京都駅直結の美術館「えき」KYOTOで2025年5月30日(金)から7月6日(日)まで開催されます。本展は、鴨居が生涯を通じて描き続けた「見えないもの」— 人間の内面や精神世界 — に焦点を当て、その軌跡を辿る貴重な機会です。
鴨居玲は、日本国内にとどまらず、フランス、ブラジル、イタリア、スペインなど世界各地を巡りながら独自の画風を確立しました。彼の作品は、単なる写実を超え、見る者の心を揺さぶる力強い筆致で人間の深層に迫ります。本展では、代表作を含めた約5つのテーマを軸に、鴨居の芸術の核心に迫ります。
展示の見どころ
- モティーフの模索と選択 初期作品群を通じて、鴨居がどのように自らの画風を模索していったかがわかります。
- 自画像の変遷 「自画像の画家」としても知られる鴨居の自画像を時系列で展示。自己と向き合い続けた彼の精神世界を感じ取ることができます。
- 「私の村の酔っぱらい」シリーズ スペイン滞在時に描かれたこのシリーズは、人間の尊厳と存在の本質に迫る作品群として評価されています。
- 新たな挑戦「女性像」 帰国後、新たなテーマとして取り組んだ「女性像」。彼の創作の深化を示す重要な作品群です。
- 信仰への問い「教会」 鴨居が宗教と人間の関係性を独自の視点で描いたシリーズ。信仰を持たない彼自身の内面的葛藤も垣間見えます。
巡回展は以下のとおりです。
没後40年 鴨居玲展 見えないものを描く
京都府
2025年5月30日(金)〜7月6日(日)美術館「えき」KYOTO
広島県
2025年9月13日(土)〜11月3日(月)ひろしま美術館
長崎県
2025年11月22日(土)〜2026年2月1日(日)長崎県美術館