ルノワール、ゴーギャン、セザンヌの傑作がオルセー美術館から消えた!?
その驚きの理由とは?

遺族に返還されたルノワール《パリスの審判》(習作)1915(サザビーズより)


パリのオルセー美術館が長年所蔵していた印象派の絵画4点を、裁判所の判決を受けて元の所有主の遺族に返還したところ、2023年5月16日のサザビーズ・オークションに出品されたというニュースが入りました。ルノワールが2点、ゴーギャンが1点、セザンヌが1点です。習作も含まれているので、価格は数千万円から十億円以上まで幅がありました。


これらはいずれも画商アンブロワーズ・ヴォラールが所有していたもので、ヴォラールの死後に弟のルシアンが勝手にナチスの将校などに売却したとされました。ヴォラールの遺族は各国の政府や美術館に返却を求めて提訴しており、オルセー美術館とは10年に及ぶ裁判の末にようやく遺族に返却されたものです。


これらの作品が出品された16日夜のオークションは盛況で、サザビーズ史上3位の4億2680万ドル(約584億円)の売上となりました。


特に高額落札で話題となったのは、日本人コレクターが落札したクリムトの風景画《アッター湖の島》の5320万ドル(約73億円)でした。


また、以下の落札も注目を集めました。

・ルネ・マグリット史上2位の高額落札となった《光の帝国》の4230万ドル(約57億円)

・ルーベンスの肖像画《マルス神としての男》の2620万ドル(約36億円)

・ゴッホの風景画《マス・デブレイの前庭》の2330万ドル(約32億円)


そのほか、デンマークの画家ヴィルヘルム・ハマスホイの絵が910万ドル(約12億円)、日系アメリカ人の彫刻家イサム・ノグチの彫刻が1230万ドル(約17億円)で落札され、それぞれのオークションレコードを更新するなど、記録的な夜となりました。


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