高さ3メートル、幅23メートルの大画面で没入するミュシャ!
アール・ヌーヴォーの女神たちに魅せられる空間

アール・ヌーヴォーと聞くと、曲線や幾何学的な模様で飾られた華やかなポスターや装飾品、そして美しい女性たちの姿が思い浮かびます。


その美しさの源泉が、チェコ出身の画家・デザイナー「アルフォンス・ミュシャ」です。ミュシャは、19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍したアール・ヌーヴォーの代表的な芸術家であり、多くの作品を残しました。


ミュシャの作品をじっくりと鑑賞できる展覧会が、グランフロント大阪北館ナレッジキャピタルイベントラボで開催されています。その名も「アール・ヌーヴォーの女神たち」。この展覧会ではオリジナル作品約150点と、高精細のプロジェクターによる映像空間との両方でミュシャの世界を体感できます。


映像空間に入ると、目の前に広がる壁一面のスクリーンに映し出されたミュシャの作品に息を呑みます。彼が描いた美しい女性たちが、まるで生きているかのように動き出し、色彩や模様が変化していきます。音楽や光とともに展開する映像は、まさに絵画を全身で体験するという感覚です。


オリジナル作品は4つの章に分けられています。第1章は「麗しの女神」というテーマで、大女優サラ・ベルナールを描いた「ジスモンダ」などが展示されています。第2章は「暮らしの彩り」というテーマで、商業ポスターや印刷物などが展示されています。第3章は「スタイルの美」というテーマで、女性や植物などを描いた作品が展示されています。第4章は「母国への想い」というテーマで、チェコの歴史や文化を表現した作品が展示されています。


オリジナル作品には、映像空間とはまた違った魅力があります。細部までこだわった緻密な描写や色彩、素材や技法などがよく分かります。また、作品に対する解説や背景も読めるので、ミュシャの思想や人生にも触れることができます。ミュシャは、第一次世界大戦後に故郷のチェコに帰り、20枚の巨大なパネルからなる「スラヴ叙事詩」という作品を制作しました。これは、スラヴ民族の歴史や文化を描いた壮大な作品で、彼の夢や情熱が感じられます。


この展覧会は、ミュシャの作品をリアルとデジタルの両方で楽しめるハイブリッド展覧会です。彼が描いた女神たちに魅せられた方には、この展覧会をおすすめします。2023年12月9日から2024年1月28日まで開催されていますので、ぜひ足を運んでみてください。


1月20日にはミュシャの孫であるヤルミラ・ミュシャ・プロツコヴァーが来場してギャラリートークを開催する予定です。


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「アール・ヌーヴォーの女神たち」
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