東京の国立新美術館で「マティス 自由なフォルム」展が開催中!
―切り紙絵の魅力に迫る
2024年2月14日から5月27日まで、東京の国立新美術館で開催中の「マティス 自由なフォルム」展は、20世紀最大の巨匠のひとり、アンリ・マティスの切り紙絵に焦点を当てた日本初の展覧会です。
マティスは、画家としてだけでなく、彫刻家、版画家、イラストレーター、装飾家としても活躍しましたが、晩年には切り紙絵という独自の表現方法を確立しました。切り紙絵とは、色紙をはさみやナイフで切り抜き、壁や紙に貼り付けて作品を作る方法です。マティスはこの方法で、自由でダイナミックなフォルムを生み出しました。
本展はニース市マティス美術館の全面協力を得て、マティスの画業を振り返る充実した内容です。展示の目玉のひとつは、マティスの切り紙絵作品の中でも最大の部類に入る4.1メートル✕8.7メートルの《花と果実》で、本展のための修復を経て、初来日しました。
展示の最後ではマティス芸術の集大成とも言われる、ロザリオ礼拝堂を紹介します。マティスはこの礼拝堂の室内装飾や司祭服もデザインしました。本展では、この礼拝堂を体感できる空間を再現しました。日の出から日の入りまで、コンピューターで厳密に光を調整し、一日の光の変化を味わえるようになっています。
本展はもともと2021年9月に開催予定でしたが、コロナ禍のため2年半以上も延期され、ようやくの開催となりました。待望の展覧会です。