ピカソのセラミック作品に見る「いのちの讃歌」
~東京のヨックモックミュージアムで特別展

ピカソといえば、キュビズムの代表的な画家として知られていますが、彼は絵画だけでなく、彫刻や版画、そしてセラミックなど、さまざまな媒体で創作活動を行いました。特に第二次世界大戦後に南フランスで制作したセラミック作品は、彼の豊かな想像力と生命力に満ちています。


東京・青山ヨックモックミュージアム2023年10月24日から2024年10月14日まで開催の「ピカソ いのちの讃歌」展では、ピカソのセラミック作品にあふれる「生命力」の根源となる、生きとし生けるものに対する深い愛情と共感を掘り下げています。


ピカソは生まれ故郷のスペインの文化に深く影響を受けており、中でも闘牛は彼の作品によく登場するテーマです。闘牛は生と死の緊張感が高まる舞台であり、ピカソはそのドラマチックな場面をセラミックの上に巧みに表現しています。


鳩やフクロウなどの鳥類もピカソの愛した動物であり、彼の作品にはそのふっくらとしたフォルムや、ときにコミカルにも見える表情が描かれています。鳩は平和の象徴としても知られており、ピカソは自身の娘にパロマ(鳩)という名前をつけました。また、フクロウはピカソが保護したことをきっかけに作品に登場するようになり、そのつぶらで印象的な瞳と、どこか人間らしさを感じさせるユニークなその表情は、ピカソが彼らに抱いていた親愛の情を物語っています。


2024年10月29日から2025年12月28日までは、次の企画「ピカソ・セラミックー「見立て」の芸術」展が開催されます。


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画像は翠波画廊で販売中のピカソのセラミック作品《山羊の横顔》
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