色彩の画家ベルナール・カトラン
~光と生命を求める芸術家たち

ベルナール・カトラン(1919-2004)はパリ生まれのフランス人画家です。パリ国立高等装飾美術学校でモーリス・ブリアンションに師事し、ヘラの使用、鮮やかな色彩、光と生命感の探求を特徴とする独自のスタイルを確立しました。


カトランの好むモチーフは、静物画、風景画、女性の肖像画などです。世界中を旅し、特にメキシコ、ロシア、日本、イタリア、スペインで出会った風景や文化からインスピレーションを得ています。また、家族のルーツであるプロヴァンスやドローム地方もよく描いています。


カトランの作品は多くの美術館や個人コレクションに展示されており、2000年に上海美術館で開催された回顧展を含め、何度も大きな話題になっています。また、リトグラフの制作にも情熱を傾けました。詩人や作家とのコラボレーションや俳句集の挿絵も手がけていて、日本文化とのかかわりも深いです。


ベルナール・カトランは、自然への愛情を絵画を通して伝える芸術家です。マティス、シャガール、デュフィの流れを組む色彩とフォルムの巨匠と言えるでしょう。亡くなった後も20世紀フランス画壇の重要人物として、批評家からも一般の人々からも高い評価を受けています。

ベルナール・カトラン《四季:冬》
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