ウォーホルのコカ・コーラが画像生成AIと共演!
美術館で起きたミラクル!
アンディ・ウォーホルが、どこにでもある日用品を芸術に昇華させようと《キャンベルのスープ缶》を描いたエピソードは有名です。
実はその当時、ウォーホルは他にももっと身近な日常品を描いていました。それがドル紙幣とコカ・コーラのボトルです。
今回、コカ・コーラ社は1962年に描かれたウォーホル《巨大なコカ・コーラ》を使って新たなCMを作りました。
「いまさらウォーホルのコカ・コーラ?」という声も聞こえてきそうですが、きちんと21世紀風の味つけがしてあります。それが画像生成AIとのコラボレーションです(当初は「Stable Diffusion」を使用との噂が流れましたが、実際に何を使ったかは判明していません)。
始まりは美術館。授業で模写に訪れた学生たち。中には退屈そうに居眠りをしている男の子もいます。その目を盗んで動き出したのが、ピカソのようなキュビスムの絵。絵の中の人が周囲を警戒しながら飛び出して、ウォーホルの絵の中のコカ・コーラのボトルをつかみます。そこから始まるコーラの旅路。途中にはムンク《叫び》やゴッホ《寝室》、フェルメール《真珠の耳飾りの少女》といった名画も登場します。
昔はCGで制作しなければならなかった映像が、AIで簡単に生成できるようになったことで、クリエイティブの幅が大きく広がりました。ぜひご覧ください。
使われた絵画のリスト(登場順)
とはいえ、もちろんAIにすべておまかせでできたわけではありません。VFXを担当したElectric Theatre Collectiveが公開したメイキングビデオを見ると、たいへんな手間がかけられていることがわかります。