ウォーホルのコカ・コーラが画像生成AIと共演!
美術館で起きたミラクル!

アンディ・ウォーホルが、どこにでもある日用品を芸術に昇華させようと《キャンベルのスープ缶》を描いたエピソードは有名です。


実はその当時、ウォーホルは他にももっと身近な日常品を描いていました。それがドル紙幣とコカ・コーラのボトルです。


今回、コカ・コーラ社は1962年に描かれたウォーホル《巨大なコカ・コーラ》を使って新たなCMを作りました。


「いまさらウォーホルのコカ・コーラ?」という声も聞こえてきそうですが、きちんと21世紀風の味つけがしてあります。それが画像生成AIとのコラボレーションです(当初は「Stable Diffusion」を使用との噂が流れましたが、実際に何を使ったかは判明していません)。


始まりは美術館。授業で模写に訪れた学生たち。中には退屈そうに居眠りをしている男の子もいます。その目を盗んで動き出したのが、ピカソのようなキュビスムの絵。絵の中の人が周囲を警戒しながら飛び出して、ウォーホルの絵の中のコカ・コーラのボトルをつかみます。そこから始まるコーラの旅路。途中にはムンク《叫び》やゴッホ《寝室》、フェルメール《真珠の耳飾りの少女》といった名画も登場します。


昔はCGで制作しなければならなかった映像が、AIで簡単に生成できるようになったことで、クリエイティブの幅が大きく広がりました。ぜひご覧ください。


使われた絵画のリスト(登場順)

Large Coca-Cola, 1962, Warhol, Andy(ウォーホル)
Divine Idyll, © Aket 2022
The Shipwreck, exhibited 1805, Joseph Mallord William Turner(ターナー)
Falling in Library, © Vikram Kushwah, 2012
The Blow Dryer, © Fatma Ramadan, 2021
Scream, Munch, Edvard(ムンク)
You Can’t Curse Me, © Wonder Buhle 2022
The Bedroom, 1889 , Gogh, Vincent van(ゴッホ)
Natural Encounters, © Stefania Tejada, 2020
Drum Bridge and Setting Sun Hill, Meguro, from the series ‘One Hundred Views of Famous Places in Edo’, published c.1858 , Hiroshige, Ando or Utagawa (安藤広重)
Girl with a Pearl Earring, c.1665-6 , Vermeer, Jan (Johannes) (フェルメール)

とはいえ、もちろんAIにすべておまかせでできたわけではありません。VFXを担当したElectric Theatre Collectiveが公開したメイキングビデオを見ると、たいへんな手間がかけられていることがわかります。


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