ドガの有名な彫刻に塗料をぶちまけた環境活動家、重罪で起訴される
~アートへのテロに対する罰が強化

2023年4月、アメリカの首都ワシントンDCにあるナショナル・ギャラリーで、衝撃的な事件が起きました。


環境活動団体のメンバーである2人の男女が、フランスの画家ドガの彫刻《14歳の小さな踊り子》の透明ケースと台座に塗料をぬりつけたのです。


この行動は、気候変動に対する緊急事態宣言を求める抗議行動の一環として行われました。しかし司法省は2人を「アメリカに対する共謀犯罪」と「美術館の展示物や財産に対する傷害」で起訴しました。


2人は現在身柄を拘束されていて、有罪判決を受けた場合は最高で5年の禁固刑と25万ドル以下の罰金に処される可能性があります。


この起訴は、美術品を狙った抗議行動が世界各地で問題になっていることを背景にしています。ここ数年でも、《モナリザ》をはじめ、フェルメール、ゴヤ、モネ、ゴッホ、ルーベンスなどの名画が、多くは防護ガラスケースの上からとはいえ、塗料などによって汚されてきました。これらの行為に対して、厳しい罰則が課されるようになってきたのです。


美術品は人類の文化遺産であり、多くの人々に愛されています。そのため、一部の活動家は抗議行動への注目を集めるために美術品を標的にします。一応、美術品本体を汚さないように保護ケースに覆われている作品のみを対象にしているようですが、美術館への損害は見過ごせません。


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エドガー・ドガ《14歳の小さな踊り子》
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