「世界のムナカタ」の秘密に迫る!
棟方志功生誕120年を記念して過去最大規模の展覧会が開催中
日本の版画界に革命を起こした男、その名は棟方志功。
棟方は、板木に向かって一心不乱に彫り続ける姿で知られていますが、それだけではありません。彼は、時代の流れに敏感に反応し、様々なメディアや表現方法に挑戦し、「世界のムナカタ」と呼ばれるほど国際的な評価を得ました。
その背景には、生まれ故郷の青森、最も長く住んだ東京、戦時疎開した富山という3つの地域での創作活動がありました。
そんな棟方志功の全貌を知ることができる展覧会「生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ」を、3地域の美術館が協力して開催します。開催期間は以下のとおりです。
富山県美術館:2023年3月18日から5月21日
青森県立美術館:2023年7月29日から9月24日
東京国立近代美術館:2023年10月6日から12月3日
展覧会では、棟方志功の作品や資料が約300点展示されます。その中には、縦3メートルの巨大な屏風や、寺院に奉納された倭画など、めったに見られない作品もあります。
また、棟方志功がどのように作品を制作したかを知ることができるメイキング映像も上映されます。
この展覧会は、棟方志功の芸術の魅力を再発見できるチャンスです。ぜひ、足を運んでみてください。
青森市にある棟方志功記念館でも2023年9月18日まで「棟方志功生誕120年記念特別展 友情と信頼の障屏画」を開催中です。国内最多の収蔵数を誇る棟方志功記念館ですが、入場者数の減少から2024年3月に閉館する予定です。訪問するなら今のうちかもしれません。
また、富山県美術館での展示は5月で終わってしまいましたが、富山県にある南砺市福光美術館では企画展「棟方志功生誕120年 二菩薩釈迦十大弟子への道」が2023年8月19日から10月16日まで開催されています。棟方志功が福光(南砺市)へ疎開する前の昭和10年代の連作173点が見ものです。