ゲルハルト・リヒターの二連画が作家史上4位の約52億円で落札!
新進アーティストたちも大活躍したフィリップスのオークション

© Phillips / Abstraktes Bild (636) © Gerhard Richter, 1987


2023年11月14日、ニューヨークのフィリップスで20世紀美術と現代アートのオークションが行われました。


オークションの目玉となったのは、ゲルハルト・リヒターの二連画《Abstraktes Bild(636)》(1987)です。この作品は、事前予想とほぼ同じ価格で落札され、手数料込みで3480万ドル(約52億2000万円)となりました。リヒター作品のオークション落札額としては史上4位にあたる高額です。リヒターの絵画は、抽象的な色彩と筆触が特徴的で、世界中のコレクターから高い評価を得ています。特にこの「Abstraktes Bild」シリーズは人気で、リヒター作品の落札ランキングトップ10のうち7つを占めています。


この日のオークションは、ピカソやドガやゴーギャンなど期待された大物アーティストの作品が軒並み予想落札額を下回ったのですが、ジーノ・セヴェリーニやジャデ・ファドジュティミなど、これまであまり評価が高くなかったその他のアーティストの作品が事前想定価格を上回る高値で落札され、全体の売上額が1億5500万ドルでフィリップス史上2番目の高額となりました。


オークションの結果は、市場の動向やコレクターの嗜好を反映しています。今回のオークションでは、相場の安い作品が高値で落札される一方、相場の高い作品は不振に終わりました。これは、コレクターたちが新しい発見や挑戦を求めていることを示しているのかもしれません。


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